初めまして、僕は○○と申します。
HPを拝見させて頂きました。
ワンオフパーツは素晴らしいですね!
そこで、質問が有ります。
僕はH−Dの2001年モデルFXDLに乗っています。
今、足回りの変更を目論んでいるのですが
いくつか、素人では乗り越えられない壁が・・・
リア周りをRF400のRホイールにしたいんです。
キャリパーは住友のMOS、ディスクは240mmです。
そこで、キャリパーサポート&トルクロッド製作と
左右のアクスルカラー製作して
タイヤのセンター出しをしてもらいたいんです。
(ホイールにあうアクスルシャフトは購入済みです)
これらを製作してもらうには予算をおおよそどの位見れば良
いのでしょうか?
↑一番始めに頂いたメールです。
まだこの段階では具体的な事は判らないのですが、
取り合えず現物と手書きの仕様書を送って頂き検証するところから始めました。
↑左がハーレーのノーマルブレーキペダルです。
今回は住友のリヤキャリパー及び、純正ブレンボを採用したいという事ですが、
ノーマルペダルに加工を施しマスターシリンダーを取り付けます。
↑相変わらず位置合わせが困難です。
検証結果からまず一発目にステーの図面を作成し、
現物大に印刷したものをハサミで切って型紙を作ります。
そして問題がある箇所を修正しながらやっと正規の形が決まります。
サポート製作も同じですが、加工に入る前のこうした段取りに、
ヘタすると数日かかる事もあるのです。
写真中央と右は溶接が終わった後です。
素材はスチールですが溶接の熱で変色しています。
この後メッキもしくはペイントされるかもしれません。
マスターはカラーを挟んでステーに固定し、
ペダル戻り用のバネもセットして無事にご希望通りの仕様になったかと思いますが、
うっかり完成後の写真を撮り忘れてしまいました(泣)
↑ 上は住友キャリパー用に製作したサポートです。
ヤマハのR1用とはボルトピッチが違います。
↑そして問題はこれ 何とスプロケットハブのワンオフ製作です。
チェンラインを測定した結果、純正ハブ加工では強度的に明らかに問題があり、
その件をお伝えしたところ「造って下さい」という事になりました。
しかしですね...これ元々は超々ジュラルミンのブロック材でして、
材料代が半端じゃありません。
しかも専用の刃物が必要だった事から、かなりの高額品と相成りました。
マシニングセンターあればすぐ加工できるなんて思わないで下さいね。
当店には三次元加工できるマシニングセンターなんぞありませんし、
失敗も試し加工もできない現状では細かい部分の形状を見極めるだけでも
ほとほと神経使います〜
↑ 各パーツの製作後に仮組み状態です。
今回のハーレー用エキセンタイプのスイングアームは、
構造的にちょっと癖がありましたので、アクスルカラーサイズの割り出しは丹念に行いました。
↑トルクロットはこんな感じです。
因みに今回はホイールのペイントも合わせて行いました。
以上今回も神経磨り減り加工でした(笑)
ところでこうした足回りのフィッティング加工についてですが、
基本的に現物持込後の検証を行わない限り、お見積もりも成立しません。
場合によっては検証後にフィッティング不可となり、
せっかくの送料も無駄になってしまいます。
それでも構わないと仰るお客様の心意気を、無駄にしなくて良かったです!!