↑元々はφ25のアクスルシャフトをφ15にしますが、
内径だけが15mmになるベアリングがありませんのでカラーで対応します。
左上の写真のカラーは、ベアリング間に挟むディスタンスカラーを除いて
すべて精密級のワンオフとなります。
ギヤボック、ベアリングの内輪に圧入させる目的で製作しますが、
それらは公差100分台の精密級扱いとなります。
そのため一個の製作費が規格品カラーに比べて割高になります。
ホイールハブ右側はお客様のご希望でシールレスとなりますので
↑中央から右写真のようにシール圧入部をカットしました。
↑ギヤボックの厚み調整のご依頼もありました。
ギヤボックス自体は旋盤で難なく対処できましたが、
爪が付いている金具は厚み調整した後に凹部を作り直さなくてはなりません。
これらは糸鋸+ヤスリの手作業で進めます。
ギヤボックの加工が終わっただけではホイールと干渉してしまいますので、
右上の写真の様に、リブの部分を薄くします。
この時調子に乗って薄くし過ぎると、
ローター内径に当たる部分が無くなってしまいますので注意。
(ちよっと説明し辛いのですが.....)
↑カラーも圧入されてすべて狙い通りドンピシャです。
↑次はリヤのスプロケットハブです。
左の写真の右下のカラーが本来ハブベアリング内輪に打ち込まれていて、
ホイールベアリングとのスペーサーの役目をしております。
(写真ではカラーの向きが逆さですが)
これを単純にφ17のアクスルシャフトに合わせてワンオフしただけでは具合が悪いので、
今回はホイールベアリング内輪に圧入する形でスペーサーとします。
(写真ではベアリングを挟んで右側のカラー)
圧入部はベアリングの厚みより数ミリ長めに設定し、
ベアリング間に配置させるノーマルディスタンスカラーにまで対応させます。
こうする事でディスタンスカラーを新たに製作する必要が無くなります。
ハブ外側のディスタンスカラーはハブベアリング内輪に圧入させる形状で製作します。
(写真ではベアリングを挟んで左側のカラー)
因みにスプロケットハブもチェンラインを合わせるための追い込み加工と、
シールレス仕様にするための加工が施されております。
↑もう一度カラーの写真の取り直しです。
中央と右の写真は装着後です。
ここまで圧入という表現をしましたが、
厳密に言うと圧入一歩手前という事でしょうか。
以上ミッション完了!!