元々当店で3MAの足回りを組んだRZRを中古で手に入れられたそうですが、
さらにTZのタンクを取り付けて欲しいそんなオーダーです。
 メーター、ライト、ラジエター回りは当店でカスタムした時のままではなく、
TZの外装には似合っていませんのでこれから手を入れますが、
一先ず外装が付いたので報告がてらにアップします。
TZタンクを流用したいと考えている方は参考にしてください。


   

↑一先ず外装が終わり走行も可能となりました。
トシテックチャンバーはやはり素晴らしく、現状のままではクラッチも滑りまくりです。
エンジンは数年前に当店でO/Hしました。

↑持ち込まれたのは当初年式不明のTZタンクと、RZR純正タンク用シングルシートでした。
純正タンク用のシングルシートでは当然TZタンクの幅に合いませんので、
上の写真の白いシングルシートを某メーカーから新品で取り寄せたのですが、
よく見るとカタログの形状と送られてきた商品の形状が異なるようです。
特にタンクとの接合部の形状がまったく合わないため
代理店を通り越して直接クレームを言ったのですが、
多少形は違っているが間違いなくTZレプリカとして販売しているとの事。
合わない部分は加工して使ってくださいと人事みたいな返答です。
近場のメーカーなら実物を持って喧嘩しに行くところですが、
いちいち出向いてられる距離ではないため加工で対処する事にしました(怒)
ところが...
上記のシートカウルで一度はステー製作まで終えたものの、
どうも思い描いていたイメージと異なります。
そこでこのシートカウルは当店で新品の価格でそのまま引き取り、
新たに`93TZのシートカウルでやり直しました。

ところでこのシングルシートのその後の行方ですが、
走行会用のTZR125に適当なシングルシートを探していたところ、
「おっそうだあれを使ってみよう」と思い立ち、
かぽっと合わせたらこれがドンピシャ。
つまりTZR125のタンクに合わせたTZレプリカだったのではないかという事です。
そこでまた怒りがこみ上げてきましたが
まぁ使い道ができて良かった良かった...

  

↑ 前にもHPで紹介しましたが、持ち込まれたタンクは上部がかなり凹んでおりました。
車用のデントリペアキットがありましたのでものは試しと修正にトライ。
古い塗装は一部剥げましたが塗装ベースタンクとしてはけっこういい所まで修正できました。


   

↑これも以前紹介しましたね。
TZのタンクをきれいにフィッティングさせるには、
フレームの加工はもちろんタンクそのものも大幅な加工が必要になります。
余分な部分をサンダーでカットしアルミ板でフタをします。
今回は溶接性の良好に5052材をチョイスしました。



そうそうフタに燃料ホースの取り出し口を付けますが、
アルミブロックにネジを切り、市販のニップルを噛ませます。
燃料コックとフィルターはホースライン上に市販の物をセットして完了です。

   

↑溶接が終わったタンクです。


さて次はフレームの加工の紹介ですね。
細かく全部は紹介できませんが、
まず余分な部分をカットした後サンダーで地道に下地を整形して行きます。

      

↑左の写真のパイプは新規製作のもので点付け溶接されています。
そして右は完全に溶接された状態です。
この後水抜き用の穴をドリルで開けてペイントです。

※ 今回は特に本格的なフレームペイントのオーダーはありませんでしたので、
部分的な簡易ペイントで済ませました。

   

   

↑TZタンクはワンタッチで取りはずしできるのがポイントですので、
固定方法もそれなりに考えました。
ゴムのパーツはTZ純正品を取り寄せ、
それに合わせてボルトオンできるフックを現物合わせで製作していきます。

先ほど紹介したパイプはすでに簡易ペイント済で、
フックもペイントやブラックアルマイト処理されております。

      

↑次はタンクの差込口の製作です。
こちらもフレームの余分な部分を一度カットしてから、
市販のアングル材を加工して溶接します。
写真左はすでに本溶接が終わった所です。
右は簡易ペイントも終わりタンクを装着している所です。
写真では判りづらいですが、差込口にはゴムパーツがきちんと装着されております。

      

↑こちらはシートカウル取り付けステーです。
位置だしが大変です。

   

   

↑TZシートを使用するにあたって幾つか改造しなければならないのがテールランプ回りです。
カウルにランプ用の四角い穴を開けるのはもちろんの事、
ランプをフィッティングさせるステーも製作しなくてはなりません。
今回はフェンダーレスも兼ねてワンオフしました。

      

↑なかなかきれいにフィッティングできたと思います。
電装関連もハーネス加工を大幅に行いまして大移動しました。
バッテリーは小型の物をシートカウル内に仕込んであります。
右のスポンジはシートカウルペイント後に貼り付けるための物です。

    

↑少し容量が小さいですがオイルタンクです。
他車のものを流用しました。
当然フレームにステー用の台座を溶接してあります。
何を使ったかは秘密です(笑)

以上ですが、今回はリヤの車高も通常よりアップさせてありますが、
写真で見るより実物の方がずっと良い気がします。
これでカウルが装着されペイントが施されると言うことありませんが、
これからの楽しみという事ですね。