↑左写真の左がXJR400 右がSR
ステムシャフトの長さが全く異なりますが、
圧入部の径はほぼ同じなので流用は可能です。
(旋盤で溶接を落としプレスで引き抜きます)
↑上がXJRで下がSRです。
ストッパーが立っている面からアンダーベアリングレース面まで高さが全く異なります。
XJRの三又アンダーブラケットにSRのシャフトを圧入する際は、
この高さ分をきちんと計算しておかないと、
ヘッドパイプ下端とアンダーブラケットが接触してしまいます。
↑そこで高さを調節するための台座カラーを製作して純正シールもきちっと収めます。
↑段取りが整ったところでシャフト圧入して溶接です。
先ほどの高さ合わせのためにシャフトの圧入がやや浅くなります。
溶接する際はトップブリッジとフォークを付けだ状態でまずは点付け、
その後しっかりと溶接します。
溶接をしっかりと行った場合シャフト径が減径しそうなものですが、
↑右をご覧の通り、30.03mmを確保。
つまり内径30mmのベアリングレースに対して、
しっかりと圧入精度を保っている事になります。
↑先に製作したベアリング台座カラーを装着、
その後アンダーベアリングレースを圧入してミッション完了。
※ステムストッパーはお客様側で加工するそうです。
はい次にスイングアームです。
↑左の写真の上のピポットシャフトが加工済みXJRの物、
下がSRのノーマルです。
SRに流用するのに何故加工済みXJRが短いのか?
答えは簡単です。
↓の写真のスラストカバー&シムカラーの厚さがXJRとSRでは異なるからです。
XJRのスイングアームピポット幅をSRと同じに加工した場合、
スラストカバーを取り付けるとフレームに収まらなくなります。
↑右 加工後のピポット部です。
幅を詰めただけではベアリングが収まりませんので、
ピポット内径部をルーターで加工する必要があります。
またスラストカバーもそのままでは収まりませんので、細かい加工が必要です。
↑左が加工済みのXJRのスラストカバーです。
以上今回の作業は基本的な部分の取り付けに関して
ボルトオンできる様に加工したものです。
足回り変更によるメリット&ディメリットに関しましては、
今後細かい作業を進めていく車両オーナーのみぞ知るという事になります。