上の写真左がキャビーナー。　右がZZです。
ZZのシャフトはどうせ使用しませんのでカットしてしまいました。

左のキャビーナーのシャフトエンドは溶接固定ですので旋盤で溶接ビートを落として引き抜きます。
右のZZはCリングストッパー使用です。
シャフトエンドの外径がキャビーナーの方が細く、そのままではZZの三又に収まりません。
かといってスペーサーを入れられるほどの径の違いが無いのが悩みどころです。

そこでキャビーナーのシャフトエンドを減径した上で、精密級のスペーサー(↑写真左)を圧入し、
ZZのシャフトエンド径と同一になるよう加工を施す事にしました。
↑の写真の真ん中と右はスペーサー圧入後のものです。

しかしスクーターは構造上シャフトエンドにかなりの圧力が生じると思われ、
減径した部分の強度が心配になります。
そこで上の写真の様にまずシャフトエンドとスペーサーを溶接しました。

↑そしてZZのシャフトエンド径に合わせて旋盤で減径します。
上の写真では一見溶接のビートがすべて落ちてしまっているようですが、
」の部分はしっかりと溶着しております。
溶接は金型溶接屋さんにお願いしました。

↑シャフト圧入直後です。
左の写真には溶接のビートーが残っております。
そのままだとベアリングレースが奥まで圧入できなそうですが、
そこはどっこいレースの裏側には比較的大きな面取りがされており、(写真真ん中)
そこへぴったりと落ち着く寸法です。

レース圧入前には錆止め処理を施しました。
裏側も溶接後ペイントして終了です。

今回はショップとしてできるだけ強度を保てるように加工&組み付けを行いましたが、
流用はお客様の自己責任においてお願いしております。

取りつけ後の画像を頂きましたのでアップします。