「NSR250(MC28)にDUCATI996のフロント回りを移植したいので
ステムシャフトの製作をお願いできませんか?」
そんなご依頼でした。
ドカのステムシャフトは圧入タイプではなく、ネジ式という事でしたが、
現物があれば何とか製作できるはずとお引き受けしたのですが、
その後シャフトのみ欠品という事になりました(汗)


↑NSRの三又です。ハンドルロック用の長穴がステムシャフトに開いています。


  


↑ ドカの三又です。
アンダーは鋳造の中空構造で、ご覧の通りネジが切ってあります。
このアンダーの形状からすべてを把握してシャフトを造る事は
残念ながらできませんでした。




↑ それでも何とかしなければなりませんので、
圧入&ボルト止めで対応する事にしました。
(写真はすでに加工済みのものです)

それからストッパーは溶接で新たに追加してあります。
ストッパーの素材は5083材です。
5000番台では最も強度があり溶接性も良好です。
ただし、鋳物への溶接は、鋳物本体が割れてしまう場合がありますので、
金型等の溶接を行っている専門業者へ依頼しました。

   


↑完成したシャフト&カラーです。
ハンドルロック用の長穴も製作しました。
何しろ実車持込ではありませんので、現物合わせができません。
長穴は若干大きめに開けました。

     


作業 完了です。



フロント取りつけ後の写真を送って頂きました。
完成したらサーキットへ持ち込まれるそうです。