さて今回のご依頼は、ZZR1100にZX12RのFホイールを取り付けるための
加工を施して下さいとの事でした。

寸法はお客様自身であらかた検証されておりましたので、
あとは加工かできるかどうかにかかっているというわけです。

加工内容としては、
1.ローター座面の追い込み&ネジ部のザクリ
2.ホイールハブのリブの追い込み加工
3.ホイールハブにZZRのギヤボックが取りけられる様になんとか!?する
4.ギヤボックスの加工
5.インナーローターの加工

  


上の画像はすべて加工前のものです。
持ち込まれたFホイールには元々ギヤボックスが無いタイプです。
これに右のギヤボックスを取り付けるのですが、
はたして検証どおりに加工ができるかどうか....


    

上の画像左はすでにローター座面の追い込みと、リブの追い込み、
そしてギヤボック内の金色カラーの爪が引っかかるよう加工した後です。
出来上がってみるとふふ〜んて感じですが、
水平、位置だし、その他もろもろ、最近のハブ加工では一番苦労しました。

んで右は加工したギヤボックパーツです。
金色のカラーは加工前と比べてずい分薄くなりました。
単純に薄くするだけでは無く、凹部もきちんと再生しております。

ギヤボックス本体は、7.5mmの幅詰め指示でしたが、
そのままではスカート部がホイールのハブ(リブ)に干渉してしまうため、
一度取り外したシールを薄く加工して最圧入、
余ったスカート部を旋盤で加工してクリアランスを取りました。


   

上の画像左が加工後のギヤボックスと金色のカラーを仮組した状態。
右は加工後のハブに金色カラーを仮組した状態です。

そして上の写真が完成後です。
クリアランスはバッチリです。

実はこの状態まで持って行くのにディスクインナーローターの加工もありましたが、
そちらは強度的なものも含めて、完全にお客様側で責任をお持ちになるという事で承りました。
従いまして詳細な画像はアップしませんが、
インナーローターの加工がホイールより大変でした。

以上ですが、「まぁこんな加工もお引き受けしますよ」といった例ですね