‘89GSXR1100の純正トップブリッジに市販のポストを取り付けて欲しいとのご依頼です。
ワンオフというほどの物ではありませんがせっかくなのでアップしておきます。

   


写真上左がGSXRのトップブリッジ裏で、メーターステー用のステーが左右に2箇所ずつあります。
そして右がお持込になられたXJR用ポストで
ポスト下面に穴が3箇所ずつ開いていますが、これは前後方向に可変させるためのもので、
基本的にはM10ボルト1本ずつで固定します。

現物を拝見してすぐに「困ったなぁ」と思いました。
ボルト穴を開けようにもメーターステーが邪魔して丁度良い位置に穴があけられません。
そこでカワサキ系に使用する市販ポストをお奨めしたのですが、
(トップブリッジに穴を4つ開けてネジを切り、表からボルトで固定するタイプ)
それではコスト的に高くなってしまうという事でやはりXJR用を使用する事にしました。

相談の結果、
左右に2本ずつ立っているメーターステーの内、1本は切り落として構わないという事になりました。
それでも残った1本のメーターステーをうまく避けるように穴を開けつつ、
ポストがトップブリッジよりはみ出ないように位置決めするというのは、
なかなか気を遣う作業となります。


   


そして加工後が上の写真です。
スプリングワッシャーを入れられるほどの穴は開けられませんので
ボルト固定時はロックタイトの出番となります。


   


そして完成です。
ここまでの加工で税別\8,000ですが、
もう少し位置出しが楽な物は\6,000
(カワサキ系のポスト穴あけは\8,000)

左右のポストも絶妙なクリアランスで固定ではました。
これも単純にポンチで位置決めして穴を開けるのではなく、
NCフライスで正確に位置を割り出せたおかげです。

最後に注意ですが、
当店ではこう言った穴あけ加工のご依頼をよく承りますが、
強度云々の保証まではしておりません。
ご依頼は使用するお客様の自己責任においてお願いいたします。
尚、穴あけ加工をして市販のポストが取り付けられるのは、
あくまでもトップブリッジ表面が平らな物だけです。