ホンダFTR223のフロントフォークにヤマハXJR400のホイールとローターを流用し、
ブレンボ40mmピッチのキャスティングキャリパーをフィッティングさせる
キャリパーサポートを製作して欲しい。そんなオーダーです。


FTRのフロント回り一式、
XJRのホイール&ローター、キャリパーを送って頂き、
各パーツの製作にかかりました。



↑まずはFTRのホイールとXJRのホイールを測定(センター出し)し、
カラーサイズを決めて製作します。

FTRのホイールはスポーク仕様ですが、
スポーク仕様の場合は多かれ少なかれ左右に振れが出ていて
センター出しは一苦労します。
最終的には平均値で加工数値を決めますので
次回同じようなオーダーが入っても
また一から計測してデーターのすり合わせを行います。

XJRの方がFTRに比べてシャフト径が太いので
赤枠がベアリング内輪を兼ねる形状となります。
※今回はベアリング間のカラーまで食い込む長さに設定

   

↑仮組ではこんな状態です。
圧入一歩手前の精度で製作しました

   

↑ホイールの位置出しが終わったらいよいよサポートの製作です。
初期の段階でどんな方法で位置関係を決めて行くかは企業秘密ですが。
大体の位置が決まったら一先ずCADで図面を作成し、
原寸大にプリントしてボルトに被せて様子を見ます。
※写真のボルトは通常のキャップポルトではなく
位置出し用に加工を加えたボルトです。


↑ 図面上ではOKが出ても、
実際にキャリパーを取り付けると前後、上下方向に遊びが発生します。
遊び具合によってはローターの外周からパットがはみ出てしまったり、
キャリパー本体が下がり過ぎてローターに接触したりします(赤枠)
そこで本格的な図面を作成する前に
5mm厚のアルミプレートを使って
いわゆる仮プレートを製作し合わせてみます。
今回は思ったより遊びが大きく、一枚目はNG
ボルト穴位置をわずかにずらしたプレートをもう一枚製作しOKとなりました。


   

↑そして本番の加工が終わり出来上がったサポートです。

   

↑早速仮組 

   

↑無事終了!!