奈良県のお客様より
ゼファー750にGSXRの正立フロント回りを取り付けるためのステムシャフト、三又アンダーブラケットのストッパー、メーターステー
の製作の依頼がありました。
完成しましたので一先ずアップします。


   

上がノーマルのGSXR用ステム、下がアルマイト処理されたニューアイテムです。
素材は超々ジュラルミン7075材です。
アルマイトはハードタイプでアルマイト層が厚く表面強度アップには最適ですが、
層が厚くなる分をあらかじめ減径して加工しないと、後でベアリングが入らなくなったりして慌てます。


   


左がノーマルのステムシャフトを抜いたGSXRのアンダーブラケットです。
ストッパーを立てる位置にマジックで印をつけて頂けるようお願いしました。
ただし、マジック位置にそのままネジ穴を開けるわけではありません。
フライス盤にジクをセットし、きちんとセンター出しを行ってから左右対称にネジ穴を開けます。

右が完成後のものです。
今回は13φのステンロットにボルト貫通穴を開け固定させました。
カラーのサイズを換える事でハンドルの切れ角の調整をします。
まぁ今回は予め13φで指定されていたのでその通りに製作しましたが、
他のやり方として、ステンロットにボルト貫通穴を開ける時、
わざと中心よりずらして加工し、ロッドを変芯させる事で切れ角の調整をするやり方もあります。
因みに打ち込んだテーパーベアリングの下には
ゼファー750のアンダーブラケットと同じように高さ調整のカラーが入れてあります
(外径40mm内径28mm厚さ4mm 素材SUS )


        


次にメーターステーの製作でしたが、これは苦労しました。
何せ元々GSXRのトップブリッジの形状はゼファーのメーターをすんなりと受け付けてはくれません。
(キーシリンダー取り付け部が思いっきり干渉する)
干渉するメーターカバー(インジケーターカバー!?)やトップブリッジの整形はお客様自身の手で
行うという前提でしたが、基本的なメーター取り付け位置を決めるのは当店の仕事です。
干渉を少しでも避けるためメーターを前に出すとカッコ悪いし、
奥ではトップブリッジ本体にも干渉してしまうかもしれない。
ここでバッシっと検証できればよいのですが
GSXRのキーシリンダー取り付け部が出っ張っていて、検証すらままならない状態です。
そこでお客様にご相談して、取りあえず余ぷんな部分をカットさせていただきました。
製作したメーターステーは可変タイプにしてNCフライスで加工したのですが、
ステーの角度(上下方向)を付けたりなんなりしているうちに半分以上手作業になってしまいました。
後はお客様の整形技術にお任せです(笑)


               はい完成品です。