「TLR200にTLM220Rの三又をフィッティングさせたい」
そんなオーダーです。

当初御連絡頂いた時はシャフトの互換性があるという事でしたので
単純に引き抜き→換装を考えていましたが、
いざシャフトをバラしてみると互換性が無い事が判り、
急遽シャフトをワンオフする方向で話がまとまりました。

今回はスチールの非貫通タイプでの製作です。


↑左がTLM 右がTLRです。
アッパーベアリング上のネジピッチなども異なります。


↑互換性が無かった最大の原因はここ。
左がTLRで右がTLMです。
TLRがベアリング圧入部からCリングストッパーまで同径(±0.01)であるのに対して、
TMLはベアリング圧入部は同径ながらその下のブラケット圧入部(緑枠)は0.31mm太くなっております。

この様にステムベアリングの内径が同一だからといって
必ずしもシャフトの互換性があるわけではありません。
また同じ車種名でも年式が変わると径が異なっている場合がありますので
完全にデーターが確立されている車種以外は
都度シャフトを引き抜いて確認するのが良いと思います。


  

↑そしてシャフト完成後に圧入した状態です。
スチール製なので出荷時はグリスを塗りますが、
シャフトトップとエンドは軽くペイントしてあります。

ステムストッパーは別途加工が必要ですが、
今回は車体お持込みではありませんので
ストッパーの加工はお客様側にて行って頂く事になります。