↑ 右がサンプル。 左が今回製作した物です。
当店には三次元測定器もありませんので、
CADで図面を書いては実寸大にプリントして、
おかしいラインがあれば修正してプリントの繰り返しです。
今回は12回くらいで終わりましたが
やはりかなりの時間を必要としました。
問題は外周デザインよりも、
4点の穴の位置がサンプルと同じにできるかどうかです。
↑サンブルのキャリパー固定ボルト(M10)が通る穴は
加工公差がかなり大きい部分です(10分台)
そこで一つ一つの穴径に対応させた精密級のピンを造り
位置だし作業に取り掛かりました。
ピンの中心にはネジ穴加工を施し、
サンブルに対してしっかりボルト固定できる様にしてあります。
サンプルのもう2点の穴(フォークアウター固定ボルト用)は
M10-P1.25のネジ穴であり、
こうしたピンを立てる事ができませんので
M10-P1.25キャップボルトの頭を加工してピンの代わりとしました。
その際できるだけ誤差が出ないよう配慮しましたが、
ネジ穴に対して100分台のセンター出しはできません。
本来は出来上がった平面図を原寸化して型紙を作り、
実車検証できれば完璧です。
↑ 裏側のザグリもほぼサンブルと同じです。
↑ テーパー面の幅がサンプルより狭くなったのは
テーパーカッターでサンブルと同一のものが当店に無かったからです。
あえて刃物を取り寄せてまで同一化する部分ではありませんので
事前にご了承いただきました。
以上ですが、サンプルをコピーするにしても
当店の設備では限界があります。
今回は事例として紹介しましたが、すべてに対応できるわけでは
ありませんのでその点はご理解下さい。