「手持ちのヨシムラ製ＧＳＸ＝Ｒ１０００の三又を
`78 カワサキZ1Rにフィッティングさせたい」
そんなオーダーです。

遠方からのオーダーで車体のお持込ができないため、
三又のみをフィッティングさせるためのステムシャフト製作を承りました。

↑これがヨシムラ製の三又です。
ステムシャフトはジュラルミンもしくは超々ジュラルミン製です。
お預かりした時は上手く引き抜けるか心配でしたが、
慎重に作業を行い無事に引き抜けました。

↑右の三又がＺ１Ｒです。
そして真ん中のシャフトが今回製作した物です。
アンダーブラケットへの圧入部の形状はヨシムラ製と同じですが、
そこからアッパーベアリング上のナットまでZ1R仕様にして、
トップブリッジを固定する部分はヨシムラシャフトを参考に設計しました。

尚、左のヨシムラ製アンダーブラケット上面にリング状のパーツを置いてありますが、
これはアンダーベアリングとアンダーブラケットの間に入れるシムです。
アンダーベアリングの装着位置（高さ）を
Ｚ１Ｒのノーマルアンダーブラケットと同じくするため、
シャフト設計段階でシム厚を決めておかなくてはなりません。

アンダーベアリングの装着位置がノーマルと異なりますと、
フレームヘッドパイプ下部とアンダーブラケット上面が干渉したりします。

↑無事に装着完了です。
今回はスチールでシャフトの製作を行いましたが、
錆防止のためにシャフト貫通穴のペイント処理を行ったり、
フレームに組み込む前に、シャフト全体にグリスを塗布するのを忘れないで下さい。

※今回の様なオーダーではハンドルストッパー等の製作までは行えません。