Z1100GP改のビキニカウル装着加工例です。
入庫した時点でZRX400の三又フォークとZXRのホイールが装着されていました。
ビキニカウルも装着されていましたが、
エーモンステーでかなりアクロバッティーに装着されており、
今回はそれを解消するためのオーダーです。
んが...
ちょっと見ただけでもカウルをスマートに装着し直すには
かなり大変そうです
「丸二日かけても終わんないなぁ〜」
これが一番最初の正直な感想でした。
↑今回の様なオーダーに敢然と立ち向かうのが
現物合わせが得意で持久力のあるTAKU店長...
あれ!? 何かかなり考え込んでいますね
私TAKUオーナーはNCフライスを使ってトップブリッジやサポート製作の担当ですが
人事みたいに写真撮っている場合じゃないですハイ(汗)
という事でイメージが出来上がった所で加工開始です。↓
↑ 頭の中に描いたイメージを図面化したいところですが、
今回の様な作業では予め正確な設計図を作成する事は不可能です。
そこで少し大きめの素材を少しずつ加工して行きます。
現物合わせの極みです。
↑どうですか?
ただの角材が最後にはちゃんとステーベースとなっていますね。
しかしここから更に穴あけ加工等を施します。
微妙な角度調整で仕上がりが全く変わってしまいますので
かなり大変な作業だと思います。
↑平板をプレスで曲げながらアッパーステーを造ります。
画像では簡単に曲げてある様に見えますが、
正面からの負荷に対してステーが簡単にしならない様に
曲げ部に特別な角度を付けて有ります。
言葉では説明が難しい..
↑ジュラルミンパーツはすべて黒アルマイト処理して完了。
↑問題なのはアンダーステーです。
カウル内でライトユニットごと光軸調整ができる様に製作しなくてはならないとの事で、
製作を担当する店長もかなり悩んだと思います。
左上の画像が今回製作したものですが、
まずスチール製の平板を必要サイズにカットしてプレスで「への字」に曲げます。
そこにL字のアングルを溶接します。
もちろんボルトが通る穴加工を行い、
やボルトを固定するナットは点付けで溶接します。
そして光軸を調節するステー部は、
純正ステーからカットしてベースプレートに溶接します。
↑仮組みをして問題ない事を確認した後でサンドブラスト処理を行い、
その後に黒ペイントして完了です。
↑メーターとカウルを装着します。
↑ライトステーはウインカー穴の無い市販の物を購入し、
カウル位置に合わせてウインカーステー穴を開けて使用します。
実際に装着してみますとかなりがっちり固定されますので
このバイクの最高速度の範囲では問題は無いかと思います。
尚、こういった現物合わせで製作したパーツに関しましては、
図面が無いため簡単に同じ物を製作はできません。