ヤマハ2ストロークに限りませんが、
エンジンO/H時の消耗品として下のシフトシャフトの点検を行いましょう！！

エンジンO/Hを行ったもののクランクケース左側からの
オイル漏れが止まらないというご相談が増えています。
その場合の原因として、
�@シフトシャフトの磨耗によるオイル漏れ
�Aフロントドリブンシャフト内側のカラーの磨耗によるオイル漏れ
�Bニュートラルスイッチの破損及びOリングの消耗によるオイル漏れ
が上げられます。

特に�@と�Aはシール交換のみではほとんど直りません。

<↓まずはシフトシャフトの磨耗から>

上が消耗したシフトシャフトです。
このシャフト先端のスプライン部にチェンジロッドのアームが接続されます。
右の写真の指差した部分がかなり凹んでいますが、
故意に凹ましたのではなく、シールとの当たり面で自然に消耗した例です。
このシャフトを再利用してエンジンのO/Hを行うと、
シールを新品に交換してもすぐにオイル漏れが始まります。

↑　問題はこれ。
上が現在新品で取り寄せられるもので下が消耗したRZRのシャフトです。
画像を見て判るとおり、RZRのシフトシャフトのスプライン部には
全周にU字溝が切ってありますが、
現在手に入る新品には一箇所しか溝が無く、
市販のバックステップ付属のチェンジロッドアームに対応できない場合があります。

↑当店ではエンジンO/H時に予め加工(手作業)して組み付けております。
(エンジンO/H代に込みです)

<↓次にドリブンスプロケット内側のカラー磨耗例>

指差した部分が凹んでいるだけではなく、
表面が鮫肌になっている個体です。
これではいくらシールを交換してもすぐにオイル漏れが始まります。

以上磨耗例を紹介してきましたが、
これらはエンジンのクランクケースを割らなくても交換は可能パーツです。
シフトシャフト交換の場合は、クラッチカバーも外す必要がある事から
必然的に時間がかかる作業になりますが、
オイル漏れでお悩みの方はぜひご相談下さい。

因みに、RZを例としてシフトシャフト交換工賃は\10500 です。
これにドリブンシャフトシール交換が加わると＋\3150。
シフトシャフト他、ガスケットやシールなどの消耗パーツ代に
オイル代等も含めた場合、
総額で\26000前後になりますが、
純正パーツは毎年値上がりしますので、
あくまでも参考料金という事でお願いいたします。