ヤマハ2ストロークの泣き所　　ＹＰＶＳ編です。

ＴＺＲ250（1ＫＴ.2ＸＴ）のエンジントラブルで特に多いのが
シリンダー左右のＹＰＶＳバルブからの排気漏れです。
単純にシール劣化の場合もありますが、
左右のＹＰＶＳバルブをジョイントするパーツの変形が原因で
最悪バルブまで駄目にしてしまうケースが非常に多いんです。
過去の例で言いますと
早い物では10000キロからガタが出始め、
実装15000キロでジョイントが空回りなんて事がありましたので
新車で購入されてから一度も点検されていない方や
中古車で購入された方はかならず点検してください！！

上の写真右が正常なバルブジョイントです（シリンダー間にあります）
左が完全に虫食い状態のジョイントです。
このくらいの状態ではアクセルを開けても左右のＹＰＶＳバルブが均等に開きません。
エンジンが冷えている時に手で触れて見て動く様なら即交換です。
（材質が柔らかすぎるんですかねぇ．．．．）

上は正常なＹＰＶＳバルブです。
中央の半月状のところでジョイントさせますが
ジョイントパーツの虫食いを放っておくと、このバルブの半月部分も損傷します。
バルブ交換はパーツ代が馬鹿になりません。
（すいません損傷したバルブの写真を撮り忘れました）

上の写真はＹＰＶＳバルブのホルダーです。
下のオレンジ色のシールを圧入させるパーツです。
右が正常品、左が虫食いジョイントが遊んで損傷したホルダーです。
オレンジ色のシールは大きく変形しており、
ここから排気漏れしてしまうわけです。
繰り返しますが決して30000〜40000キロも走った車両ではありません。
10000キロ台でこうなって持ち込まれる場合が多いのです。

因みに1ＫＴと2ＸＴではジョイントもホルダーもヘッドガスケットも互換性がありません。
2ＸＴ用のジョイントはすでにメーカー欠品ですが対策品はあるようです。
（当店では造ってしまいますが．．．）

それからこれらのパーツを交換する時は
基本的に腰上はばらす事になるのは言うまでもありませんね。