R1Zのメンテオーダーです。
当初メールにてお問い合わせ頂いた段階では
「オイルポンプからのオイル漏れ他、
購入した時に比べてアクセルの反応が鈍くなった様な気がする」
というような内容でした。
R1Zの場合は外見からでも判断できる弱点が幾つかありますので
一先ず車体を拝見させて頂き、
どこまでメンテするのか検討しましょうという事になりました。
走行距離はメーター読み約17000キロ。
通学に使っているという事で中古で購入されてから約8000キロ走行されているとの事です。
オイルポンプからは確かにかなりの量のオイルが漏れていいますが、
それよりももっと酷かったのがYPVSバルブジョイントのガタと吹き抜けです。
YPVSバルブジョイントは左右のシリンダー内側にあり、手で簡単にチェック可能です。
ジョイントを手で上下に動かしてガタがあるようなら要注意。
場合によっては即刻処置しないとシリンダーまで駄目になってしまう場合があります。
今回はエンジンを下ろしてみるまでもなく
かなり危険な状態でしたのでご予算の範囲内でできるだけのメンテを行う事にしました。
メンテの詳細はアップしませんが、
バルブ周りに関しては参考までにアップしておきます。
↑バルブジョイントに酷いガタが発生している場合は
大抵YPVSバルブそのものも摩耗してジョイント取り付け部が段になっています。
※緑枠部分 本来は緑横線部分まで座面があります。
今回はmm単位で摩耗していましたので再使用は残念ながら不可。
バルブホルダーもかなり虫食い状態になっています。
※赤枠
↑そして最終的にシリンダー側にも虫食いが発生します。
今回はギリギリシリンダーを再使用できるレベルでした。
さてお次は3XVのエンジンO/Hです。
3XVはR1Zなどに比べて部品の調達が難しくなっているので普段はO/Hを受けないのですが、
昨年(2009)足回りその他のメンテをお引受けした車両ですので
パーツ調達ができればという条件でお引受けしました。
とは言うもののシフトシャフトが一時欠品状態で入荷が遅れたため
作業開始がだいぶ遅れてしまいました。
今回の症状は高速道路走行中にリヤの突然ロックです。
幸いとっさにクラッチレバーを操作して転倒はま逃れたそうですが
キックペダルは下りない状態で入庫されました。
数年寝かしていた間にクランクのベアリングも弱っていたのかもしれませんね。
↑シリンダーを取り外して驚きましたが
コンロットが根本からもぎれて(赤枠)ケース内でつっかえ棒状態になっていました。
これではキックが下りないわけです。
緑枠部分には砕けたベアリングのローラーが....
クランクはASSYで新品交換。
クランクケースは中古品を見つけて交換です。
現在も作業を続行していますが
車両オーナー様へのご報告も兼ねて部分的ですがアップしました!!