RZのエンジンです。
当店にお持込みになる前に
腰上はボーリング&ホーニングしてオーバーサイズピストンを組んだそうですが、
およそ1000`の慣らしが終わったとたんに腰下から異音が出てきたとの事で、
今一度バラして腰下のO/Hを行って欲しい。
そんなオーダーを頂きました。
異音という事で嫌な予感がしましたが、
エンジンを下してみると案の定完全に焼き付いています。
上の写真のシリンダーは左右とも左側ですが、
ピストンは黒ずんでいる方が左シリンダーのものです。
完全にガビカビ状態です。
右ピストン(写真右)もスカート部にかじりがあります。
ボーリング後は各ポートにバリが出るので、
通常は面取りを行ってから組み込むのですが、
そのバリを除去せずに組み込んだための悪影響も各部にみられました。
↑ 写真だと判りづらいですが、
左シリンダー内壁はかなりダメージが大きいです。
↑焼きつきの直接の原因はクランクのガタではないかと思います。
コンロットを持ってみると、測定するまでもなく酷い状況でした。
またクランクケース内に腐ったガソリンとオイルが落ちて飴状になっています。
このクランクについてO/Hが可能かどうかは、内燃機屋の最終判断になりますが、
最悪に備えて他の中古クランクを用意する事になりました。
(RZの新品クランクの価格はとてもじゃありませんが手が出ません)
という事で、このRZに関しましては、
これからフロントローターの変更等色々と手を入れさせて頂く事になりましたので
最終的には車体も掲載して行く予定です。